2013年元旦 服薬イノベーション ー「錠剤、そのままで」 医薬品の適正使用にむけてー

新年あけましておめでとうございます。当社は今年5月で設立9年目を迎えます。 1.創設期、機械事業(1-4年目)、2.新剤形開発事業(5-8年目)、3.製造販売事業(9年目ー) これまでで完成した「革新的技術と商品」を、今年は市場展開いたします。


日本は4人に1人が65歳以上という超高齢者社会に入り、「医療崩壊」、「医療費の削減」等が叫ばれています。当社はこれまで一貫して、「薬剤を如何に確実に容易に服用できるか」を探求してきました。同時に、病院現場や介護の現場ヒアリングを重ね、関係学会や研究会等にも参加して来ました。そこで、投薬に関する大変な問題点を発見いたしました。


それは、薬剤が製薬会社の想定外の使われ方がされていることが常識となっていること  (「薬の不適正使用」)と、「服薬順守率の低さ」です。特に、介護現場において「在宅患者の服薬管理」が十分にできておらず、多くの患者において、薬が適正に投薬されていないという事実は、「医療」が適切にされておらず、患者の健康維持を阻害し、薬剤費と保険費用の浪費の実態を知りました。


もちろん、医療関係者は、それらの問題について実は十分認識し、可能な限りの対策を行い、縦社会である医師、薬剤師、看護師さらに、ヘルパー、ケアマネ、家族介護者間において、チーム・地域医療・連携、研究会など様々な取り組みを行っていることも知りました。しかしそれらの「ソフト的対策」は、限界があり、前述の問題は大きな課題として残されたままで、決定的な解決策はそう簡単には見出されません。

それらを解決する医療のイノベーションの実現には、ソフト的対策に加えて、まさに現在の服薬投薬の実情を画期的に変える「ハード」が必須と考えます。つまり、①安全・保証できるすぐれたハードと、それを現在の②医療制度、しくみの中で展開可能とするソフトの両方が必要と考えております。①においては、今後、関係者・専門家による実証評価とその研究が必要であり、②においては、専門家との協力のもと、ITシステムやマスメディア、SNS等の効率的効果的な活用も必要です。いずれも、医療関係者(医師、薬剤師、看護士等)、介護関係者との連携・コラボを行い、患者・家族への情報提供と実践を行うことを早急に実施していきたいと思っております。


当社は、上記背景のもと、今年から以下の会社理念と目標をかかげ、2つの製品を上市することにしました。当社の従来目的とする新薬・医薬品の展開の前に、現在直面する医療の大きな課題を画期的に改善できる2つの製品を市場に出し、問題解決に貢献したいと思っています。つまり、以下の2つの商品:嚥下支援食品と医療用具製品を今年上市することに致しました。

理念、キーワード:「服薬イノベーション」、医療に貢献するイノベーション、                  「服薬革命」(世界の服薬の概念が変わる)

2つの商品:・・・<錠剤、そのままで>医薬品の適正使用がキーワード

 A:(QIバッグ)(医療用具)

   経管投与・胃瘻用の短時間での投与準備が可能な注入システム

   粉砕法も簡易懸濁法も対応できる「クイック注入バッグ法」 

 B:(GTパック)(食品分類)

   嚥下困難者向けのゼリー付き一包化システム (加工食品)

   粉砕なしで錠剤のまま容易に服薬できる「ゼリー付きワンドーズパッケージ」


この2つの製品化と市場展開、つまり患者視点の服薬支援の商品・しくみの提供と実践によって、「薬の不適正使用」と、「服薬順守率の低さ」を大きく改善し、正常な服薬管理を実現し医療への貢献ができるように、社員一丸で頑張っていきたいと思います。さらに、皆様の参画、コラボ、ご支援について、お願い申しあげます。 当社活動に共感される方、いつでもお気軽にご連絡いただければ幸いです

     モリモト医薬 代表取締役 盛本修司 morimoto@m-ph.co.jp